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腰仙管症候群~腰椎椎間板ヘルニアではない~

腰痛 腰・腹部のお悩み

FIRST VIEW

ご来院時の様子

荷物を搬送するお仕事をして20年、2年前に腰が本格的に痛くなり、ついには坐骨神経痛が出現して、毎日足がビリビリと痛むために時には仕事を休んでしまうこともあるとのことでした。

どうにかしようと大学病院でレントゲン、MRIの検査を受けたところ、腰椎椎間板ヘルニアと診断され、薬を服用しながら定期的に神経ブロック注射という痛み止めを受けていましたが、根本的に改善することはなく、ご来院されました。このままでは仕事を失ってしまうと、不安を抱えておられました。

ANALYSE

分析

腰の可動域を全方向調べたところ、腰の曲げる、伸ばすの動きは概ね問題ない様子で、右後ろをむくように腰を捻る動きで坐骨神経痛が出現することが確認できました。

また、腰椎椎間板ヘルニアの検査では典型的にヘルニアによる坐骨神経圧迫を示す所見は得られませんでした。

つまり、レントゲンやMRIでは椎間板のヘルニア状態が観察されたものの、それが坐骨神経痛の原因ではない可能性があるということが分りました。さらに、骨盤に存在する仙腸関節という可動部分の右側に固さがあり、第4腰椎の可動性が低下している可能性が認められました。

CHIROPRACTIC VIEW

カイロプラクティック評価

腰椎椎間板ヘルニアという言葉は一般的に理解されるものになりつつありますが、腰の障害においては数多くあるうちの一つでしかなく、似て非なるものはたくさんあります。

たとえば・・・

  1. 腰椎椎間関節症候群
  2. 腰仙管症候群
  3. 仙腸関節症候群
  4. 梨状筋症候群
  5. 腰部脊椎症
  6. 腰部脊椎症性馬尾障害
  7. 腰部脊椎症性神経根障害 
  8. 筋筋膜性腰痛

など、代表的なものだけでもこれだけの数があり、それぞれが全く同じ状況ではありませんので、治療方法もそれぞれ異なります。この患者さんのケースでは上記の②腰仙管症候群の可能性が最も高いと考えられました。

腰仙管症候群は第4腰椎および第5腰椎と骨盤の間に存在する腸腰靭帯というものの下を坐骨神経が通過する箇所で、何らかの原因によってこの腸腰靭帯が坐骨神経を圧迫してしまうというもので、症状としては椎間板ヘルニアに極めて似ていえるものが出現します。

そして、この圧迫の原因になるものが、第4・5腰椎の変位、歪み、もしくはそのような変位を生じる原因が骨盤や足に存在することが少なくありません。

CHIROPRACTIC CARE

カイロプラクティック施術

腸腰靭帯が存在し、骨盤と第4・5腰椎の間になる部分を腰仙移行部といい、この部分に対して以下の治療ポイントが考えられました。

  1. 腰仙移行部に大きなストレスをかける腰全体の反り(反り腰)を改善すること
  2. 第5腰椎の回転の動きを正常化すること
  3. 右の骨盤の回旋を取り除くこと
  4. 右の股関節の回転の動きを正常化すること

以上のポイントをご説明し、施術を行ないました。

PROGRESS

経過

2週間の間に4回の通院をお願いし、4回終了時点で坐骨神経痛は解消されました。如何せん、長年の肉体労働によって腰への負担は避けられない状況でしたので、1ヶ月に1回通院していただき、定期的なケアを欠かさないこと、それからお伝えしたストレッチを2日に1回は必ず行なうことをお約束しました。

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